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基本的にアルバイトは過酷なものばかりをやっていた。
「短期で、手っ取り早く、稼げる」ものを選ぶと、そういうことになってしまう。異性との素敵な出会いなんかあるわけない。心温まる交流なんかあるわけがない。
ただひたすら鬼のように、或いは、夢で魘されるくらい「過酷」なのだ。
そして、その悪夢から目を覚まして、とぼとぼとまた悪夢のような現実に向かう(笑)だから「おいしい」思いというのは殆どない。
だけど、もちろんどんな仕事にも「役得」というのはある。例えば年末の魚屋だ。
年末の魚屋ほど忙しいものはない。
朝は夜明け前から、夜は真っ暗闇になるまで。生ものの商売だから、暖房はない。水周りの仕事だから手は常にかじかんでいる。
そして、正月の祝鯛の準備のために冷蔵室いっぱいの鯛と対面させられる。
来る日も来る日も、鯛のうろこを取り、鯛の腹を捌く。
それとまったく同じ夢に魘される。しかし要領よく立ち回れば「役得」というものにお目にかかることができた。
その鯛を店の裏で、炭火で焼く係に廻ることだ。
こんな過酷な凍え死にそうな環境のなかで、
炭火の番ができるのは、役得といえば役得だけど、
それ以上に、型崩れした焼きたてのあつあつの鯛を食べることができるのだ。もしかしたら食べてはいけないのかもしれないけれど、
店の主の目の届かない店の裏手だし、
そんな型崩れしたものがあってもどうにもならないのだ。そこで炭火の番をしていたものは(たいてい二人だった)
目と目を合わせ、(たいてい鼻を垂れてた)
暗幕の意見の一致のもと、(たいてい素早かった)
一気にその鯛に手を伸ばすのだ。(たいていおぞましかった)目の前の鯛は一瞬にしてピラニアに襲撃にあったように、骨だけになった。
今でも、そのときに食べた、鯛半身丸食いの快感を年末になるたびに思い出す。
(鯛の半身焼きたてのほかほかの丸食いなんて贅沢なことはなかなかできない)そして大晦日には、たんまりとバイト代を貰い、なにしろ生ものの商売だから、
売れ残ったなんやかやを、抱えきれないほど持たされて帰ることになった。まぁ当時は高校生だったから、持たされたものの価値はよくわからなかったけれど、
母が泣くように、喜んでいたのを覚えている。鯛を丸食いしたい方は(笑)
2007-07-09 18:40
年末の魚屋のバイトオススメです! - Excellent!


- Good


- So So


- Not Good


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【ブログルポ・記事コンテスト】バイト先でのおいしい特典!得した体験! 2007/07/10 10:30:29
この記事は、タウンワークネット協賛のブログ記事コンテストにエントリー中です。シェアブログtownworkに投稿※コンテスト期間中(-7/10)、上から3番目に表示します。かなり久々のブログルポ・記事コンテスト投稿記
MIDORIEXPRESSさん









